患者さんが、病院にかかられたときにもらうお薬（医療用医薬品）には、同じ成分で、同じ効き目なのに、高いお薬と安いお薬があるのをご存知ですか？これは先発医薬品とジェネリック医薬品の違いとは言えるのでしょう。

高い方は、『先発品（新薬）』といって、長い歳月と莫大な経費をかけ、全く新しく研究開発されたお薬で、これには特許があるため、特許期間中は、これを開発したメーカーによって、独占的に製造販売されています。

一方、安い方は、『ジェネリック医薬品（後発品）』といって、先発品の特許が切れたのち、これと、同じ成分を、同じ量含有する、品質的にも同等の医薬品として認められ、製造販売されるもので、開発経費が少なくてすむ分、先発品に比べて安く提供されています。

先発品は、価格は高価でも、特に、新しい病気やこれまで治療が困難だった病気を治療するお薬としての大切な役割があります。一方、ジェネリック医薬品は、先発品が発売された何年かあとでなければ販売できませんが、もちろん、その効き目は先発品と同じで、そのうえ、安い価格で供給されるため、高騰する患者さんの自己負担を和らげるという大切な役割があります。

つまり、先発品の発売後何年かすると、先発品とジェネリック医薬品という、効き目が同じで、価格が違う二つのお薬を、選んで使えるようになり、これらを、バランスよく使うことで、治療の質を落とさず、患者さんの負担を大幅に軽減することができるのです。
 
『ジェネリック医薬品』は、先発品（新薬）と同じ効き目と品質を持ち、その上、安い価格で供給されるため、まず何よりも、患者さん自身の医療費負担を少なくし、さらに、我が国全体の医療費の軽減にも役立っています。

もちろん、価格だけではなく、お薬にとって何よりも大切な品質や有効性、安全性についても、患者さんにいつも安心してご使用いただけるよう、厳しい審査に合格した施設で、常に徹底した品質管理のもとに造られています。

つまり、ジェネリック医薬品は、病気を治すという、お薬本来の役割に加え、患者さんの負担を少なくするということでも、皆さんのお役に立っているのです